ISBN:4872333098 単行本(ソフトカバー) 鶴見 済 太田出版 1996/11 ¥1,260
通勤車のなかで読む。自殺で生きにくい世の中から逃避するのとは今度は逆に、積極的に自己を生きやすいように改造しようということ。
まず驚くのは薬でもなんでも手法はとわず、自分を改造することを、まるでサイズの会わない服を着替えるように、気軽に実行してしまおうという態度。いい悪いではなく、悲壮感やためらいがまるでないこと。
これよんで覚醒剤一瞬やってみたいと思いにかられる。うつの諸薬の紹介もあり、これは自分にとって身近。積極的に薬で人格かえればいいのだ、という主張に、自分のこの生きにくさの毎日を、人格改造という実践にマッピングして機械的に処理することで、軽減できるかもしれないというあわい期待をもつ。
あるいみそれは、現実直視じゃないかもしれない、でもそのマニアックかつ単純な行動基準を採用すること自体が、生きにくいこの悩みの地獄から開放される第1の要素なのだと思う。
くすりを飲んで人格改造できることはわかった。ためらいがちに服用するのではなく、積極的に性格かえるのだ、との意気ごみで、自分をモノとして扱っていいのだ、とおもえた。
問題は、薬をのんで明るくなる、元気になる、そのこと自体を、欲しているか、ということ。
結局、なりたい自分があり、それにたいし現実の自分はそうではない。ギャップを感じるとき、それを埋める方法はあるよ、ということ。
じゃあ出発点の、「なりたい自分」ってものが、自分にはあるかということ。
明るくなりたい?元気になりたい?
自分は、どうありたいの? どうなりたいの? なんかある、そういうの?
ない。ないような気がする。
通勤車のなかで読む。自殺で生きにくい世の中から逃避するのとは今度は逆に、積極的に自己を生きやすいように改造しようということ。
まず驚くのは薬でもなんでも手法はとわず、自分を改造することを、まるでサイズの会わない服を着替えるように、気軽に実行してしまおうという態度。いい悪いではなく、悲壮感やためらいがまるでないこと。
これよんで覚醒剤一瞬やってみたいと思いにかられる。うつの諸薬の紹介もあり、これは自分にとって身近。積極的に薬で人格かえればいいのだ、という主張に、自分のこの生きにくさの毎日を、人格改造という実践にマッピングして機械的に処理することで、軽減できるかもしれないというあわい期待をもつ。
あるいみそれは、現実直視じゃないかもしれない、でもそのマニアックかつ単純な行動基準を採用すること自体が、生きにくいこの悩みの地獄から開放される第1の要素なのだと思う。
くすりを飲んで人格改造できることはわかった。ためらいがちに服用するのではなく、積極的に性格かえるのだ、との意気ごみで、自分をモノとして扱っていいのだ、とおもえた。
問題は、薬をのんで明るくなる、元気になる、そのこと自体を、欲しているか、ということ。
結局、なりたい自分があり、それにたいし現実の自分はそうではない。ギャップを感じるとき、それを埋める方法はあるよ、ということ。
じゃあ出発点の、「なりたい自分」ってものが、自分にはあるかということ。
明るくなりたい?元気になりたい?
自分は、どうありたいの? どうなりたいの? なんかある、そういうの?
ない。ないような気がする。
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